前回鉄筋かご挿入
早く梅雨が明けないかなと常に思っております本店営業部立野です。前回は地面を掘削して鉄筋かごの挿入までお届けしました。スライム処理について少しお話します。スライムとは掘削した後にでる掘りくずのことで、そのスライムとコンクリートが混ざると強度が落ちてしまうのでそれを除去します。その作業のことをスライム処理といいます。
一次スライム処理は拡底バケットを使用して除去します。
鉄筋かご挿入後に
鉄筋かご挿入後にトレミー管を建て込みます。地上でかご状に加工した鉄筋を孔内中央に鉛直に建込み、トレミーを挿入するという流れです。
鉄筋かごはこの現場は四本に分かれていて途中でかご同士を組みます。
挿入しているところを見ると何処まで下に行くのか、、、
余程、補強されるものなんだろうなと素人感想です。気を付けないといけない事が鉄筋カゴは設計図面通りに加工され検査済みのものを使用し挿入時にぶつけて変形破損がないよう注意が必要です。
トレミー管建て込み
トレミー管とは鉄筋コンクリート製の現場打ち杭の施工するときや、水中にコンクリートを打設するときにつかいます。底部までコンクリートを圧送するための直径15~30cmくらいのパイプで常にコンクリートの中に維持したまま、打設に従って少づつに上方に抜いてくる。水中にコンクリート流すので分離することを防いでくれる機材です。
掘削した箇所に入れます。建て込む際は鉄筋カゴにぶつけないように垂直に入れる必要があります。
水の中にコンクリートを流したら普通は混じって強度が下がるんではないかと思いますが、そこでこのトレミー管の出番ですね。その前に掘削するときに土が崩れて来ないように安定材も注入します。最初の打設時はプランジャーをセットする必要があります。プランジャーをセットすることで掘削孔の中に溜まっている水と、コンクリートが混ざるのを防ぐことができます。
プランジャーをセット、コンクリート打設
プランジャーセット後はコンクリートを打設します。コンクリートを流しながら孔内の水を水中ポンプを使って回収します。
どんだけコンクリートを流し込むんだという量です。
ケーシング引き抜き
コンクリート打設後はケーシングを引き抜きます。ケーシングは全旋回ジャッキで真っ直ぐゆっくり引き抜きます。
毎回の抜き差しお疲れ様です。施工にあたり、重要な個所の一つである地盤補強は地味な作業ですが一つ一つ何をしているか追って行くと興味深いものがありますね。
最後に埋戻しをします。埋戻しはコンクリートが硬化してから良質な土砂でする必要があります。
まとめ
余計な土、つまり掘削した時の土砂を省くスライム処理が最も大切だと思いました。スライムとは孔内の崩落土,泥水中の土砂等が孔底に沈殿,沈積したものです。この上にコンクリートを打ち込むと荷重がかかったときに杭が沈下するのでスライムの処理は重要であることがわかります。これ以外にスライムは強度を含めたコンクリートの品質低下や杭の断面欠損及び支持力低下の原因となるみたいです。